2017〜2026年度・全373小問を、大単元・中単元・難度・出題形式の4軸で分類しました。ここでは分析結果の要点を無料でご紹介します。
女子学院中の理科は、総小問数が2017年度の53問から2026年度の32問まで、10年間でほぼ一貫して減少し続けています。あわせて2022年度以降は、大問の並び順が「地学→生物→化学→物理」という順序で5年連続固定されており、試験全体がより整理された型へと収束してきていることがわかります。
難度の面でも、この学校らしい特徴が見られます。物理は基本レベルの設問(A)が10年間で一度も出題されていない一方、生物は最上位の難問(D)が10年間で一度も出題されていません。もっとも簡単な層がまるごとない分野と、もっとも難しい層がまるごとない分野が、きれいに分かれているのが女子学院理科の特徴です。
女子学院中は、試験の設計そのものを、より読みやすく整理された形へと更新し続けてきた学校です。物理には基本問題を置かず標準以上の思考力を前提にする一方、生物では難問を置かず資料と知識を丁寧に運用できるかを確認する、という分野ごとの明確な役割分担がうかがえます。地学は天体・太陽系というひとつの窓を通して、宇宙への理解を掘り下げる出題が中心です。
| 分野 | 難度の特徴 | 頻出テーマ |
|---|---|---|
| 物理 | 基本設問(A)が10年間ゼロ。標準以上が前提 | 電流・力学 |
| 化学 | A・B・C・Dがバランスよく分布 | 水溶液・燃焼・酸と金属 |
| 生物 | 難問(D)が10年間ゼロ。もっとも取り組みやすい | 消化・森林植生・生態系 |
| 地学 | 標準的な理解力があれば安定して得点しやすい | 天体・太陽系が72.9%を占める |
全体の難度構成は、標準(B)が48.8%ともっとも大きく、応用(C)39.1%が続きます。もっとも易しい層(A)ともっとも難しい層(D)はあわせても1割程度で、大半の設問が標準からやや難のレベルに集中しています。物理・生物という2分野の「ない層」がそれぞれ違う点も踏まえ、分野ごとに異なる心構えで臨むことが対策の前提になります。
物理は電流・力学を軸に、図で現象を捉える練習を重ねます。化学は水溶液・燃焼・酸と金属という三本柱を計算と実験考察の両面から仕上げます。生物は消化・森林植生・生態系を三本柱に、知識と資料読解を両立させます。地学は天体・太陽系を最優先にし、資料読解の精度を高めます。そのうえで、総小問数が減少し続けている傾向を踏まえ、1問あたりの重みが増していることを意識した時間配分も重要です。
note版では、10年分の年度別データと、分野ごとの具体的な学習アドバイスまで掲載しています。